4限目のチャイムが鳴り終わると奴らはやってくる…





  【 秘密 】





「蜜柑〜!!迎えにきたぜ!!」


「あー!!翼先輩や〜vV」



蜜柑は両手を広げて翼の方へ走り飛び付きそのまま蜜柑は翼に抱き上げられる。
毎日毎日昼休みの頭に蜜柑を迎えにくるためB組ではよく見られる光景である。

友達から見ればとてもほほえましい光景であるが…
いつも翼と蜜柑のやり取りに刺すような視線を送っている人がいた。


棗だ。


棗は翼が来る度に翼の制服や帽子に火をつけて邪魔をするが

その甲斐もなく毎日やって来ては蜜柑を連れていってしまうのだ。


棗は翼に抱っこされた蜜柑が気になるようで…




「おい。水玉…」


「水玉ちゃうわ!!」




棗が反論する蜜柑のスカートをぴらっとめくるとたちまち教室中に蜜柑の悲鳴が上がる。




「な…何すんねん!!この変態ぎつねっ!!」


「林檎柄ブス」




『林檎柄』に反応したのか『ブス』に反応したのかはわからないが

翼に一層強く抱きついた。

眉をしかめ翼に視線を送る棗を翼はおもしろがりわざと煽る。




「棗は好きな子いじめたい幼稚園児みたいだな。」


「こんな可愛くない幼稚園児なんかどこ捜してもおらへんわ!!」




すると翼の帽子に火がつき翼は慌てて蜜柑を落としそうになる。




「危ねえな。蜜柑を落っことしたらどうするんだよ!!」


「うるせぇハゲ。何なら本当にハゲにしてやるけど?」




ぼうっと棗の手に火が現れ翼は蜜柑を抱きかかえたまませかせかとB組を後にした。





* * * 





食事も終わり午後の授業の時間になっても蜜柑が戻ってこない。



  「蜜柑ちゃんのパートナーだから捜しに行ってきて。」



とナルに言われ棗は蜜柑を捜すため教室を後にした。



実は棗には蜜柑の居場所や何をしているかくらいは大体想定ができていた。


どうせ昼ご飯を食べ眠くなって昼寝をしているのだろう。そして場所は…いつもの場所。



ざっと草を掻き分ければ蜜柑は翼と2人で静かに寝息を立てていた。

しかもべったりと音がしそうなほど蜜柑は翼に抱きついている。




「……」




辺りにひしひしと怒りの空気が伝わってくる。




「てめぇら何してんだよ!!」




棗は蜜柑の腕をぐいっと引っ張ると蜜柑はまだ眠そうに目を擦り棗を見る。




「も〜何やな〜人がせっかく寝てるのに…」


「いいから来い。」




棗は掴んでいる蜜柑の腕をさらに持ち上げ、立たせようとする。

しかし蜜柑は立ち眩みからかバランスを崩し棗の方に倒れ込んだ。



辺りに「どんっ」という音が響いた。





   (あれ…?どこも痛くない…?)





驚いて蜜柑が目を開けば棗が蜜柑の下敷きになっていた。



「な…棗っ…ごめん|||||」


「いいから早くどけ」




棗の上からどいた蜜柑は恐る恐る棗の顔を見ると棗と目が合った。




「…ったく…ほら」




まだ地面に座り込んでいる蜜柑に棗は手を差し出した。




「ありがとう」




蜜柑は棗の手を掴み立ち上がった。








  熱くなった頬に当たる風に心地よさを感じながら

        2人の影がほんの一瞬重なったのは2人だけの永遠の秘密。







+END+


遅くなってしまいましたが以前成宮様よりいただいたリクエスト
『翼+蜜柑←棗嫉妬!!』
の小説です。
なんか微妙なものになってしまいましたがお許しください;;

成宮様、リクエストありがとうございました^^

では最後まで読んでくださってありがとうございました。