温かくて柔らかい風に薄い桃色の涙…温かくて柔らかい風に薄い桃色の涙…
あなたはどこで見ているの?
【 Reunion 】
ここが今日から今井さんの生活する学校だよ。
そう告げられて見上げると今までの田舎の学校とは
比べものにならない程豪華な建物が空高く伸びていた。
「芸術品みたいに豪華でしょ?とくにこの校舎の綺麗な色使いが自慢なんだよ。」
色?綺麗?
どこがよ…
「じゃあ困ったことがあればいつでも聞いてね」
そういって頭の中身を治してやりたくなるような
教師はどこかへそそくさと去って行った。
辺りが静かになってもう1度その『綺麗』な校舎を見上げてみた。
やはり綺麗なんて言葉には程遠いグレー1色。
…私にはもう色が見えない。
本当は綺麗な校舎なのかもしれないけど…
あの子と離れてからこの世界の色は消え失せてしまった。
何を見ても灰のように冷たく暗い色が
視界の色彩の鮮やかさや柔らかさ…美しいものの全てを奪う。
春なのに頬に当たる風は冷たくて
いつの間にか頬を伝っていた滴は温かかった。
「…みかん…会いたい…」
***
「蛍はうちのこと忘れてしもたかなぁ…」
蜜柑は桜の木に囲まれた道を一人で歩いてた。
地面には薄桃色の花びらが敷き詰められ
よく蛍とこの道を通って帰ったことを思い出していた。
蛍の才能が評価されることはすごく嬉しいけど…
うちは蛍がおらんようになってからこんなに寂しいのに
蛍はそう思ってはくれへんのかな?
だから手紙の返事もくれへんの?
なぁ蛍…うちらは親友…じゃあらへんの?
「…ほたる…会いたい…」
想いは時に離れ過ぎた距離の分だけすれ違うこともある。
寂しくて苦しくて…
だけど…やっぱり遠く離れていても
想いは繋がっているから。。。
いつまでもお互いを信じ合おう。
いつかまた会える日まで…。
「 蛍…だきついてもいい? 」
「 …おいで「ばか」 」
*END*
久々の更新です^^;アリスの漫画の中で蜜柑と蛍の再会のシーンが好きなので
書いてみました♪読んでくださってありがとうございました!!